スパコンのデータをすっ飛ばした件、正直言って京大怖い。
年末にすごいニュースが飛び込んできましたね。
私はこのニュースを見たときに、怖いなぁと思ったのです。
一つの操作によって引き起こされる因果というわけではなく、発注者として力を行使した結果だと思ったから。
京大スパコンのデータ77TBが消失 バックアップ処理中に不具合 日本ヒューレット・パッカード「100%弊社の責任」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/29/news040.html
京都大学は12月28日、同学のスーパーコンピュータに保存していたデータ約77TBが消失したと発表した。うち約28TBはバックアップがなく復元不能という。原因は日本ヒューレット・パッカード(HPE)製バックアッププログラムの不具合で、同社は「100%弊社の責」と謝罪している。
消失したのは、12月3日以降に更新がなかった3401万1293個のファイル。HPEによると、ストレージのバックアップ処理実行中にバックアッププログラムの更新作業をしたことで、ストレージ内のファイルを削除する想定外の処理が発生したのが原因という。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/29/news040.html
SIにとって、発注者の力は大きい
どの産業においてもそうですが、発注者側と、受注者側の力関係って、発注者側の方が大きくなりがちです。
システムにおいては、特にそうなることが多いです。
京大のHPに掲載されているお詫び文ですが、これはHPEから京大に対して提出されたものです。
それをそのまま晒し首にされているのが京大の怒り具合が表されているものなのですが、京大側のモラルというか、タチの悪さが見えてひいています。
京大側に何も落ち度がないのか
確かにデータをすっ飛ばしたのはHPEですから、そこは認める必要があるでしょう。
しかし、京大に落ち度がなかったわけではなありません。
バックアップの取得感覚や方法については、発注者である京大が指示すべきですし、コンピュータシステムにおいてデータ喪失のリスクは常に伴っています。
それに対しての対策が行われていたのかは知りませんが、公表されているものを見る限り、全ての責任をHPEになすりつけたように見えるのです。
京都大学学術情報メディアセンターはユーザーから逃げただけではないですかね。