もし、見知らぬAirTagがカバンに入っていたら?警察に聞いてみた。【悪用・ストーカー】
鍵や財布、カバンなどの持ち物を追跡できる「AirTag」ですが、欧米では、ストーカー行為や盗難、さらには誘拐未遂などの犯罪目的で使用されているとの報告が相次いでいるんだそうです。
コートのポケットや車の中に知らない間に入れられるという被害のようです。
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警察に聞いてみた
この一例は欧米の事件です。
日本の場合には、どのような対応を取ればいいのか、警察の相談窓口(#9110)に電話して聞いてみました。
すると以下の回答でした。
電池は取り外さず、iPhoneなどと距離を離した状態で、警察に持ってきてほしい。
聞いてみると理由は次のとおりです。
- AirTagは重要な証拠である。
- バッテリーカバーの内側に犯人の指紋などの証拠が残っている可能性があり、バッテリーカバーを取り外すと失われるかもしれない。
- 現状のまま持ってきてもらわないと、そのバッテリーカバーが本当にそのAirTagのものなのか判断することができない。
- 電池を取り外すとその場所が最終地点として記録されてしまう。
もし自宅などで外してしまうと危険。
Appleも犯罪防止機能を設けている
Appleもそれに対しては対策を行っていて、誰かが持ち物の中にAirTagsを忍ばせて、ストーカー行為を働くのを防止するための機能として「セーフティ通知」というものがあります。
Apple IDとAirTagは紐づいている
各AirTagにはシリアル番号があり、これを使用してAppleや警察は、登録ユーザーを特定することができます。
具体的には、シリアル番号を基にAppleに捜査関係事項照会書などで照会をかけて情報提供を受けるようです。
シリアル番号を確認する3つの方法
- iPhoneの「探す」アプリを開き、感知されたAirTagの名前をタップするとシリアル番号が表示される。
- AirTagの白い面をスマートフォンの近くに持っていくと通知が届き、タップするとシリアル番号が表示される。
- AirTagのステンレス面を指で押し込みながら、ロックが外れるまで反時計回りにまわして、バッテリーカバーを取り外す。取り外したバッテリーカバーに、シリアル番号が印字されている。
どういう法律に触れるのか
AirTagを悪用して、位置情報を不正に取得した場合、どのような法律に触れる可能性があるのでしょうか。
令和3年8月の法改正により、ストーカー規制法に「GPS機器等を用いた位置情報の無承諾取得」が盛り込まれました。
これらに該当する行為を行なった場合、警察から警告や禁止命令などの対象となります。
反復したらストーカー行為罪の対象となり逮捕されることもあるのです。
さいごに
日頃から自分の持ち物に身に覚えのないものが入っていないか確認し、万が一通知を受け取ったり見つけた場合には、冷静に対応しましょう。